投資の将来の成果を計算するにあたり、金利が将来と現在のかけ橋となります。
金利について、単利と複利というそれぞれの考え方があり、お金の時間価値を計算するには、まず「単利」と「複利」のそれぞれの計算方法を知っておく必要があります。
(前提)
元本(円):X
利率(%):r (*r%は0.0rとなる)
年数(年):n
【単利とは】
単利は、元本・元金部分にのみ利息が付く仕組みです。
(計算方法)
毎年の利息は、X×(1+r)で一定です。
n年後の金額は、X+X×(1+r)×nなので、X×(1+r×n )で計算できます。
例えば、1000万円を5%で運用した場合の単利で計算した場合の毎年の利息は50万円(=1000万円×5%)で元本は1050万円、5年後の元本は1250万円(=1000万円×(1+0.05×5))になります。
【複利とは】【将来価値とは】
複利は、利息が元本に再投資されること、すなわち、利息が元本・元金に組み込まれて、利息プラス元金に対してさらに利息が付く仕組みです。利息が利息を生むということです。
かのアインシュタインは、利息が元本に組み込まれる複利計算について、「人類最大の発見」と評したと言われています。
(計算方法)
毎年の利息は、前年までの元利(元金+利息)に対して金利を掛けます。
n年後の元利(元金+利息)は、X×(1+r) nとなります。
複利では、例えば、1000万円を5%で運用した場合の複利で計算した場合の1年後の利息は50万円(=1000万円×5%)で元本は1050万円ですが、2年後は1050万円に対して5%の利息となるため、1102万円(=1000万円×5%×5%)、5年後は1276万円(=1000万円×(1+0.05)5)になります。4年後までの利息に対して利息を掛けるため、単利で計算した元利よりも26万円大きくなります。
複利計算は利息支払いの頻度により、将来の元利が変化することに注意が必要ですが、ここでは年1回ということを前提にしておきます。
一般に複利計算により計算した将来の価値を将来価値(Future Value:FV)といいます。
すなわち、X円をr%の年利で計算したn年後の価値FV=X×(1+r) nとなります。
複利では時間の経過に応じて二次関数により元利金が増えていきますので、計算期間が長期間になればあるほど単利による元利との差が大きくなっていきます。これが、「複利のパワー」などと言われる所以です。
以下、現在価値の説明をします。(下の「続きを読む」をクリックしてお進み下さい)
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