2014年12月29日

銀行の投信販売現場に行ってきました。親が銀行のお客様(上カモ)だった!(その1)

少し前のことですが、週末に親と昼食をしている時です。
おもむろに両親が「この後、銀行に行く用事がある」と言っていたので、何の用事かと聞いたら、な、なんと、「NISAの口座を作りに行くのと、定期の満期が来たので運用の相談を」という驚愕の言葉が発せられました。

私は両親とは別居していて、会う頻度が多いわけでもないのですが、かねてから、金融機関がちらちらと寄ってきている話は聞いていたので、ネット証券で低コストの商品を買うべしという啓蒙や、竹川美奈子さんの新・投資信託にだまされるな! ---買うべき投信、買ってはいけない投信などの数冊を推薦図書として読むように申し伝えてきました。何の効果もなかったことを知り、私は言葉を失いました。多分、本を買ってもないのでしょう。。。

父親は、小さい会社ながらもきちんと勤め上げ、数年前には役員にもなって現役で立派に頑張ってくれています。仕事は金融や経済とは全く関係がないため、資産運用のことに関してはお子ちゃまレベルです。
母親は「複利」の意味について説明できるかどうかも怪しい専業主婦です。
役員になった際に退職金も入ったため、銀行から投資信託や、おまけに仕組債にまで手を出しているようです。
「銀行で退職金運用の相談」、素晴らしいことです。

「こ、これはあかんやつや」と思いながらも、冷静にもなれない中、現状把握のため、インタビューを行いました。大よそのやり取りは下記の通り。
Q ASK(私)
→ 親の回答

Q NISA知ってるのか?
 →知らない。これから銀行で聞く。

Q なぜ銀行で投信を買うのか?手数料が高くてアホらしいと思わないのか?
 →銀行が勧めてくるし、預金口座を持っているから。預金の利息では「お小遣い」も出来なくてやってられない。手数料が高いとは聞いても分からない。信託報酬は少しずつ減っていくのでコストの実感がない。それに、儲かってるんだから問題ないだろう。
(注)退職金が入ったのが、ちょうどアベノミクスが始まる頃。うちの親は運が良かったです。銀行の投信販売の対象になったのはこの数年のようで、リーマンショックの時には運用はしていなかったとのことです。うちの親は本当に運が良かったです。

Q 儲かってるのは為替も株もマーケットがこの数年良かったから。銀行に払ってる手数料がなければ、もっと良かったとは思わないのか?
 →そういうようには考えない。実際に得しているんだから問題ない。

Q 仮に1000万を銀行で運用して、販売手数料3%、信託報酬2%を払ったら、1年目に年間50万円も払っていることになる。それだけのサービスの対価を得ていると思うか?
 →(返答なし)

Q 完全に「いいお客様」(カモ)になってるんだけど?
 →手数料率は分かるので、カモになっているという認識もある。銀行員が丁寧に対応し、駐車場にまで送ってもらって深々と頭を下げられる時、「自分はカモになっている」と思う。

Q 何でネット証券でやらないのか?
 →操作が訳が分からない。以前言われたから口座は作ってみたが、証券口座への資金移動のやり方も分からない。内容は見ないけどメールばっかり届いてきて、鬱陶しいだけになっている。

Q お小遣いと喜んでいる毎月分配型投信の毎月分配は、必ずしも儲けの部分からじゃなくて、元本を取り崩している場合があることを知っているか?
 →そんなことがあるはずない。あんたが間違ってるんじゃないか?

Q 運用報告書を見れば分かる。ただ、投資信託を買ったタイミングが良かったので、儲けの部分からしか分配は出てない可能性が高い。
 →書類がたくさん届いてくるけど意味不明なので見たりしない。

Q 基準価格が買った時よりも低くなっていればタコ足配当ってことになるが、どうなんだ?
 →よく分からないので、これから銀行で確認する。とりあえず上がっていることは分かっている。

Q 仕組債はマーケットが下がった時に大損する可能性があるのは分かっているか?
 →何のことかはよく分からないが、早口で、為替がどうとか株価がどうとかのリスクを説明されている時には嫌な気持ちにはなる。とりあえず今は損していないんだから良いじゃないか。預金金利がほとんどもらえない中、3〜4%の利息は嬉しい。

こんな感じです。
まさに、典型的な銀行の顧客像なんじゃないかと思います。

事態も深刻ですが、確かに、今のマーケット状況で結果オーライなので、難しい状況です。
銀行がどのように投信販売の営業をしているのかということにも興味が出てきました。
「隣で座っているだけで話には参加しないから付いていく」と一緒に行ってみることにしました。

気が向いたら続けます。

(14/12/30 追記)続き書きました。。
http://money-learn.seesaa.net/article/411533719.html


【関連記事】
・2013/3/6 個人向け金融サービスについて考える 「セールス」と「コンサルティング」の違い
http://money-learn.seesaa.net/article/343134872.html
・2013/10/8「毎月分配型投信」を買うことは正しい
http://money-learn.seesaa.net/article/376971622.html
・2014/12/27 アベノミクスの行く末と、個人投資家としての中長期の投資スタンスを考える
http://money-learn.seesaa.net/article/411362434.html
・2014/12/23 モーニングスターETFカンファレンス2014に行ってきました。2015年の投資スタンスは「用心深く、楽観的に」(朝倉智也社長)で
http://money-learn.seesaa.net/article/411149960.html





この記事へのコメント
ブログ拝見させていただきました^^

NISAにしろ、手元にある資金を銀行に出させるために仕組みができたのも背景にあるでしょうね。

またのぞかせていただきます^^
失礼致します。

TJサポートデスク 日高
Posted by ほったらかせば勝手に増える!資産家の投資の当たり前をあなたに… at 2015年01月19日 20:21
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