2014年04月01日

復興特別法人税の廃止が2014年3月31日に公布され、税効果会計の実効税率が変更に

復興特別法人税の前倒しでの廃止が決まり、税効果会計への影響に気が揉んで、廃止がいつ公布されるのかという話になっていましたが、2014年3月31日に復興特別法人税の前倒し廃止法(「所得税法等の一部を改正する法律」(法律第10号))等が公布されました。
今決算の平成26年3月期では、税効果会計の平成26年4月1日以降の実効税率は35.64%を使って計算することになります。

何が問題だったかと言うと、税効果会計では,改正税率が決算日までに公布され,将来の適用税率が確定している場合,改正後の税率を適用する(個別財務諸表における税効果会計に関する実務指針第18項)というルールになっているため、日本の会社の多くは3月決算であるため、復興特別法人税の廃止の公布日がいつかによって決算実務に影響があるためです。
公布日が3月31日までなら、決算財務諸表の税効果会計で使用する平成27年3月期に解消予定の一時差異の実効税率を35.64%にするものの、公布日が4月1日以降だと、決算財務諸表は同上期間の実効税率を38.01%にしつつ注記するものとされていましたが、公布日が3月31日に決まったので、決算財務諸表の実効税率を修正することとなりました。

以前の「平成23年税制改正による実効税率の変更後の税率、計算式、決算への影響」(2012/4/5)という記事にて、平成24年4月1日から平成27年3月31日までの間に開始する事業年度については、復興特別法人税が課税されるため、復興特別法人税が適用される平成24年4月1日から平成27年3月31日までの3年間は実効税率が変わるため、下記のようになります。

・実効税率(復興特別法人税の廃止前)
40.69%:平成24年3月31日まで

38.01%:平成24年4月1日から平成27年3月31日まで

35.64%:平成27年4月1日以降

・実効税率(復興特別法人税の廃止
40.69%:平成24年3月31日まで

38.01%:平成24年4月1日から平成26年3月31日まで

35.64%:平成26年4月1日以降

なお、復興法人税の廃止を公布した該当の官報はこちらです。
http://kanpou.npb.go.jp/20140331/20140331t00006/20140331t000060385f.html

復興特別法人税は、東日本大震災の復興財源を確保するための期限付法人課税(復興財源確保法)。平成23年11月30日に成立,翌月2日に公布されたものです。復興特別所得税は平成25年から平成49年までの長期にわたって所得税額の2.1%の税金が上乗せされるものですが、復興特別法人税のみの廃止となったことは、法人税減税の現行の日本の税制の方向性とも一致するものです。

また、今回の地方税制の改正により地方法人税が創設されました。
平成 26 年 10 月 1 日以後開始する事業年度から適用される法定実効税率の算出式は、以下のとおりとなります。
法定実効税率 = 法人税率×(1+地方法人税率+住民税率)+事業税率 / (1+事業税率)
(注)事業税率には、地方法人特別税が含まれる。

ここで、会計上の取扱い(地方法人税法および地方税法等の一部を改正する法律の公布日と各地方自治体の改正条例の公布日の属する事業年度が異なる場合の取扱い)に関し,下記のいずれかの法定実効税率を適用することになります。
<連結納税制度を適用していない企業>
(a)地方法人税の税率を含めず,地方税法等改正法の改正前の住民税率および事業税率に基づいて算出した法定実効税率
(b)地方法人税法の税率および地方税法等改正法による標準税率の増減を織り込んだ住民税率および事業税率を用いて算出した法定実効税率(※超過課税により標準税率を超える税率は変更されないと仮定して,標準税率の増減のみを反映することとした)
<連結納税制度を適用している企業>
今回の地方税制の改正が繰延税金資産および繰延税金負債の金額に影響を与える可能性があり,地方税制改正の影響を織り込むことが適切であるため,上記の(b)の法定実効税率を適用する。

第284回企業会計基準委員会(平成26年3月27日開催)議事概要において、平成26年度地方税制改正に伴う税効果会計について、周知を図るため、以下を議事に残すこととされています。
・第284回 企業会計基準委員会議事概要(平成26年3月27日(木))
https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/minutes/20140327/20140327_284g.shtml
・平成26年度地方税制改正に伴う税効果会計についての議事
https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/minutes/20140327/20140327_10.pdf

(本ブログでの関連エントリー)
・2012/4/5 平成23年税制改正による実効税率の変更後の税率、計算式、決算への影響
http://money-learn.seesaa.net/article/262303124.html
・2011/1/31 会計の基礎C補足 税効果会計・繰延税金資産とは
http://money-learn.seesaa.net/article/183446783.html


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