2013年01月02日

個人投資家・ビジネスマンのための金融・経済の情報収集について 日興アセット「2011年11月のマーケットをザックリご紹介」を読む

新年あけましておめでとうございます。
新年早々の記事は、2012年に書き損なったものになりますw

金融関連の業務に就いていない一般の個人投資家にとって、資産運用に限らずビジネス面でも役に立つ金融・経済の動向は押さえておきたいというニーズはあるのではないでしょうか。
なるべく金融・経済の動向については効率的に収集したいところなので、少ないプライベートの時間を使って一次情報を細かくチェックしたり分析するのはなかなか難しい面も多いと思います。そのため、分かりやすく、有益にデータや情報をまとめているところから継続的に情報収集する方が効率的です。
近年では、とても消化し切れない量の多くの優良な情報がインターネットによって流通していますので、情報へのアクセスではなく、情報の取捨選択と何を吸収するか、が重要になっています。

いかに信頼出来る情報源から効率的に情報を集めるかは、ある程度の金融・経済の基礎知識がないと読み解くのが難しい面はあるかもしれませんが、やはり、ビジネスとして情報発信している機関のニュースや情報が総合的には優れています。

私が定期的にチェックしている情報源の1つで、多分あまり多くの一般の個人投資家は注目していないのではないかと思うものに、日興アセットマネジメントがネット上で提供している情報があります。
日興アセットマネジメントの公開しているレポートは、見やすさや情報量において、他のアセットマネジメントよりも抜きんでている印象があります。

ここでは、例えば、日興アセットマネジメントの日興ファンドアカデミーの「2011年11月のマーケットをザックリご紹介」(2012/12/4)を参照し、データとしては1ヶ月前のものにはなってしまいますが、私の見たポイントを書いてみます。(まあ、資料のグラフを見たまんまではありますので、読者の方は、PDFをご覧頂いた方が良いかもしれませんが)
PDF; http://www.nikkoam.com/files/fund-academy/monthly-market/pdf/m_1211.pdf

この資料では、2012年11月末時点での世界の株式や為替のマーケット全体の流れを概観することが出来ます。
1度見ただけではすぐに忘れてしまいますから、これだけでマーケット全体の流れを押さえられるものではありませんが、日常的に定期的に同じようなクオリティのデータを見ることを続けていると、マーケットの流れがだんだんと掴めるようになってきます。
このくらいのPDFで、だいたい、チェックに掛ける時間は5〜10分程度です。




ざっと見ていくと、
・主な指標の騰落率(株式株式、REIT、コモディティ)
それぞれの過去1ヶ月、過去1年の騰落率が示されている。
11月で、日経平均は5.8%上昇、日本株の上昇ぶりが分かる。
中国の株式市場は過去1年でマイナス15%と悪く、一方、過去1年で東証REITはプラス33%、グローバルREITはプラス30%と好調なことが分かる。

・主な為替の騰落率(対円)
各通貨の過去1ヶ月、過去1年の騰落率が示されている。
11月はブラジル・レアル以外の全ての通貨で円安になり、過去1年で単位でも主要通貨では円安になっていることが分かる。

・2012年11月の主な出来事
世界経済での重要なトピックにどんなことがあったのかをざっくり眺めます。

・最近気になるトピックとして、「注目される、「財政の崖」への対応」が掲載
足元で最も注目されているアメリカの「財政の崖」問題。問題の概況が1枚でまとめられています。

・代表的な資産の動き(円ベース)
過去1年のアセットクラス別のチャートが掲載。
主な指標の騰落率と違って、視覚的にトレンドが読み取れます。J-REIT、グローバルREITが好調で、特にJ-REITが2012年中盤から後半にかけて勢いよく上がってきたことが窺えます。
全般的に株価が上がっている中で日本株は低迷しているが、12月の上昇でチャートがどうなっているかはまたチェックしておこうかと思うところ。
過去5年月次ベースを見ると、債券はリーマン危機を乗り越えて安定しているように見える。新興国債券が調子が良いようだ。

・先進国の株価指数の動き
過去1年では、欧州債務危機に揺れるヨーロッパの先進国と比べても、TOPIXはやはり弱かったようだ。
過去5年では、TOPIXの弱さがより顕著に見て取れる。

・BRICsの株価指数の動き
過去1年では、中国の下落が目立ち、インドは好調に上ってきている。
過去5年を見ると、インド・ブラジルはリーマンショックを乗り越えて株価が戻ってきたようだが、中国A株はリーマンショックの底値に近い水準となっている。ロシアはインド・ブラジルと中国の中間くらい。

・アジア・オセアニアの株価指数の動き p8
過去1年では、ここでも全体的にプラスになっているようだ。
過去5年を見ると、リーマンショックのボトムから徐々に回復してきていることが分かる。

・その他新興国の株価指数の動き@ p9
過去1年の動きでは国によって明暗が分かれている。
2012年はフィリピンとタイが大きく上った。一方、ベトナムは年央に年初から2割ほど上昇した後に、年初の水準に下がったようだ。
過去5年を見ると、インドネシア・フィリピン・タイの株価がリーマンショックからも大きく上昇し、次いでマレーシアも上昇トレンドに。アジア経済の成長に期待が掛かっていることが分かる。一方、ベトナムは低迷していて、リーマンショック時の水準にとどまっている。

・その他新興国の株価指数の動きA p10
その他新興国は、トルコ、エジプト、南アフリカ、アルゼンチン、メキシコ、ポーランド、ハンガリーなど。
過去1年でも過去5年でも、他の先進国・新興国よりもやはりボラティリティがかなり大きい上、相関もあまり高くはないようだ。

・主な為替の動き(対円)@ p11
過去1年は債務危機に揺れるユーロのボラティリティが高い。主要通貨では、10・11月と急速に円安になっている。
過去5年を見ると、円高トレンドが継続しているところ、直近だけ急に方向転換しているようにも見えるが、本格的なトレンドなのかは注意深く観察したい。

・主な為替の動き(対円)A p12
欧州・北欧国・豪州の為替の対円チャート。大よそ同じようなトレンドを辿りつつも、変化率は各国それぞれで大きく差が出ている。7月くらいから全体的に円安トレンドのようにも見える。
過去5年を見ると、リーマンショック時に円高に一気に振れた後、主要通貨よりもそれぞれ大きく増減しながらも、一定のレンジ内で動いているようにも見える。スウェーデンクローネだけは特異な動きをしている。

・主な為替の動き(対円)B p13
BRICsの為替の対円チャート。
主要通貨と同じような動き。ブラジル・レアルだけは円安トレンドに向かっていないらしい。

・主な為替の動き(対円)C p14
ポーランド・ズロチ、メキシコ・ペソ、トルコ・リラ等。
南アフリカ・ランドは足元も円高を維持しているようだ。
過去5年を見ると、リーマンショック時に円高に一気に振れた後も継続的に円高傾向にあるようだ。

・主な為替の動き(対円)D p15
フィリピン・ペソ、インドネシア・ルピア、アルゼンチン・ペソ、韓国ウォンなど。ふだん全く見ないような通貨が並ぶ。ふうん、といったところ。
韓国ウォンの動きは日本経済への影響が重要とよく聞く。円安方向に向かっていることは韓国と張り合う日本企業の業績にも影響が出てくるかもしれない。
フィリピンは2012年は、株価も上昇し、円安にもなったようだ。インドネシアは株価は上昇しているが、インドネシア・ルピアは年初と11月末で同水準で、アルゼンチン・ペソは足元弱いようだ。
過去5年を見ると、前頁のCと同じような感じか。

・今月のピックアップカントリー@ チリ
チリに注目をしているわけでもないので、ざっと見て終わり。南米の中でも経済成長を遂げているようで、財政運営が堅実な国らしい。

・今月のピックアップカントリーA インドネシア
インドネシアはちょっと注目しておきたい。日興アセットでも強気の見通しが綴られている。「インドネシアのGDP成長率は、アジア主要国の中で、中国に次ぐ高い水準」「良好な経済ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)を維持するとともに、力強い成長を続けると見込まれ」るようだ。
注意すべきはインフレ率で、当面は政策目標(4.5%±1%)範囲内で安定的に推移すると見込まれるものの、中東情勢の影響を受け、原油が上がるとインフレ率が上振れする可能性があるようだ。

主要指標の動き p18-19
チャートで見ているのでざっと流す。

【関連記事】
・2012/12/31 2012年末のポートフォリオと各アセットクラスへの投資方針について
http://money-learn.seesaa.net/article/310846181.html
・2012/11/30 フロンティア市場へ投資する海外ETFが登場 投資妙味を考える
http://money-learn.seesaa.net/article/304461469.html

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