2012年12月31日

2012年末のポートフォリオと各アセットクラスへの投資方針について

2012年もいよいよ最後の日となりました。
今年も色々とあった1年でしたが、11月以降から、アベノミクス旋風により円安・日経株高が大幅に進み、バイ&ホールドをしている個人投資家の方々は良好なパフォーマンスで気持ちのいい年末となったのではないでしょうか。

年の瀬ということもあり、2012年末時点の私のポートフォリオを確認してみました。
私の場合、運用資金の半分超は1つの証券会社(楽天証券)に入れており、資産残高の推移を見てどのように増減しているかを見れば全体の状況はだいたい分かるので、正確に運用資産をアセットクラス別に分けて把握したのは今回が初めてです。
きちんと数値を出すことにより、新たな発見もあるので、年に1度くらいは行う作業としては悪くないとも思いました。

下表が2012年末時点の私のポートフォリオです。これは、預金を除いたリスク性資産(株式等)に関する割合です。私は預金(キャッシュ)の割合は30〜50%を目安に大めにしておくことにしています。
私の投資スタンスについては、おいおいブログ記事にアップしていこうと思います。
121231 2012年末時点のポートフォリオ.jpg
(アセットクラス別の割合)
J-REIT    30.3%
日本株式  19.0%
先進国株式  4.7%
新興国株式 29.7%
新興国債券  1.0%
外貨(FX)  15.3%
計      100.0%

証券会社により分かれている口座区分別には、日本株・米国株・中国株・アセアン株・投資信託・外貨(FX)がありますが、2012年末時点では、保有中の金融資産について、全ての口座区分で含み益のある状態となりました。全体で見ると、数十%の含み益があり、精神上はまずまずの余裕があります。

2012年の利回りは、年末の円安・株高の効果が大きく、軽く2桁%の利回りとなりました。ちょっと出来過ぎというくらいで、2013年は2012年を超える利回りは期待出来そうにありませんが、引き続き大損を避けながら頑張りたいと思います。

簡単に、それぞれのアセットクラスについての現状と今後の方針についての考えをご紹介します。
なお、本ブログ本文中において、私の投資スタンスや投資銘柄について十分に記載をしていませんが、ひょんなことから簡単なパワーポイントを作成しておりますので、もしご興味のある方は、ブログ上記に記載の連絡先等からお気軽にご連絡を頂ければ、プレゼント致しますので、よろしくお願い致します。(差し障りありましたらお名前は本名は結構ですが、簡単な自己紹介やご連絡の動機をメール本文にてお教え頂けますと嬉しく思います。)




○J-REIT
J-REITはリーマン・ショック以降しばらくの間低迷し、利回りが6〜8%程度と、非常に魅力的な利回りとなっている期間がありました。その頃に、最も魅力的だと判断し、多めに買ったことが、現在のポートフォリオ割合で大きくなっている理由です。
J-REITは結果としては2012年でパフォーマンスの良いアセットクラスとなりましたが、直近(2012年末)での利回りはJ-REIT全体で4.71%となっており、今から買う予定はありません。売る予定もありませんが、今後さらに値上がりが続いていくようだと、売却も視野に入ってきます。個人的な目安としては、利回りが4%を割ってくるようなことがあれば、多分、キャッシュへ転換を進めると思います。
また、J-REITの分配金は全てJ-REITに再投資していくのはアリだと思っているのですが、これが出来ていないので残念です。
私のポートフォリオの中でJ-REITは重要な位置づけなので、前に少し調べてみたのをブログ記事にもしていますので、よろしければご参照下さい。
(参考記事)
・2012/6/28 J-REIT投資の分配金と資産形成について考える(1)
http://money-learn.seesaa.net/article/277673639.html
・2012/7/2 J-REIT投資の分配金と資産形成について考える(2) −J-REITの分配金と株価のトレンド
http://money-learn.seesaa.net/article/278575756.html

○日本株式
日本株は、完全に「趣味の遊び」で行っている個別株投資の持分です。最近では取引する頻度はほとんどありませんが、長期保有というよりは、短期・中期保有の目的がメインで、まあ、勝ったり負けたりです。「遊び」が日本株を対象にしているのはニュース等での情報収集面の事情ですが、今回ポートフォリオの割合を算出してみて思ったのは、ちょっと割合が多いかなとも感じましたので、金額的に減らしていく方向で考えたいと思います。

個別株についてはあまり触れませんが、少しだけ。
投資金額は少額ですが、現在、最悪のパフォーマンスを出してくれているのは電力株です。原子力政策の行方がどうなろうとも、電力会社は消費者に価格転嫁して利益を出すことが政策上認められているので、5年後か10年後かは分からないですが、いつかは状況が落ち着いてそれなりに利益と配当を出すように復活するだろうという点と、誰に話を聞いても「電力株を買うなんて考えられない」という見解がほとんどなのが買った理由です。私の見解は変わっていないので損切りする予定もないのですが、分からないのは、送発電分離などで抜本的に電力会社のあり方が変わり、利益が出ることが保障されないということが、あるのか、ないのかです。分からないので、金額はちょっとにしておいて、ゼロになることはないだろうし、うまくいけば5年後か10年後かに数倍位になって返ってくるかもしれない、といった程度に考えています。はっきり言って、買うタイミングは間違えましたw
(参考記事)
・2011/6/20 東京電力株式についての私の見方  −「理論株価は1000円」か?
http://money-learn.seesaa.net/article/210917779.html

また、私の中での、2012年での1番のビッグチャンスはソフトバンクによるイー・アクセスの株式交換の際におけるトレードでした。
(参考記事)
2012/12/6 ソフトバンク株とイー・アクセス株の裁定取引に大チャンス到来の2日間
http://money-learn.seesaa.net/article/300537454.html

○先進国株式
先進国株式はETFと個別株です。もうちょっと割合を増やしても良いかと思いつつ、当面は現状維持にするかと思います。また、先進国REITもお試しで少し入っていますが、割合が少ないため、先進国株式に含めています。

○新興国株式
私は長期保有でのリターンでは新興国株式に高い期待をしているので、ポートフォリオの中でも高い割合になっています。
新興国株式の中は、主にBRICsやその他アセアン諸国のETFとなっています。どの程度の相関性があるのか何か情報やデータがあれば知りたいですが、長期的には、国を代表する株式指数のリターンは、その国のGDP成長率と正の相関があるだろうと私は考えています。そこで、今後の成長性が見込まれる各国のインデックスという選択になっているのですが、重要なのは買うタイミングです。「新興国の成長性が高い」なんていうことは世界中の投資家が思っていることなので、株価に成長性の期待値が大きく織り込まれているタイミングを避けないといけません。タイミングを注視しながら、どこを買うのが良いのか、いかに買い増しをしていくか、割高な時に調整が出来るか、ということに関しては、私ごときは、まだまだ見識を深めていかないといけないテーマであります。
(参考記事)
・2012/11/30 フロンティア市場へ投資する海外ETFが登場 投資妙味を考える
http://money-learn.seesaa.net/article/304461469.html
・2011/7/19 BRICsから「グロース・マーケッツ(成長市場)」へ(ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント会長 ジム・オニール氏)
http://money-learn.seesaa.net/article/215650534.html
・2010/12/28 BRICs、VISTA、NEXT11 、MENA とは
http://money-learn.seesaa.net/article/176427394.html
・2012/8/17 世界の各国指数のPERの指標はどこで見るか
http://money-learn.seesaa.net/article/287051544.html

関連記事・マネーのネタ帳:
・2012/11/8 注目の新興国 VIP(ベトナム、インドネシア、フィリピン)
http://moneyneta.blogspot.jp/2012/11/vip.html
・2012/12/2 新興国がどこも成長を続けられるとは限らない(伊藤元重東京大学大学院教授)
http://moneyneta.blogspot.jp/2012/12/blog-post_2.html
・2012/12/9 高成長続く東南アジア 有望な投資先は
http://moneyneta.blogspot.jp/2012/12/blog-post_9.html

○新興国債券
新興国債券については期待リターンも悪くなさそうで、株式へのヘッジにもなるかと思い、2012年に初めて購入しました。
為替リスクは取りたくなかったので、為替ヘッジ付を選びましたが、新興国債券で為替ヘッジ付の商品が「Funds-i 新興国債券・為替ヘッジ型(野村 インデックスF・新興国債券・為替ヘッジ付)」だけだったので、これを買いました。(2012年に関して結果的には為替ヘッジ無が正解だったことになりますが、1番の目的が株式へのヘッジなので、問題なしと思っています)
まだ少額ですが、新興国債券のアセットクラスも少しずつ増やしていきたいと思っています。
(参考記事)
・2012/11/19 「投信ブロガーが選ぶ Fund of the Year 2012」に投票しました!
http://money-learn.seesaa.net/article/302477817.html
・2012/9/6 海外債券の為替ヘッジの超過利回りは、「海外長短金利差 − 日本長短金利差」
http://money-learn.seesaa.net/article/290491730.html

関連記事・マネーのネタ帳:
・2012/9/5 新興国債券に注目集まる
http://moneyneta.blogspot.jp/2012/09/blog-post_6633.html

○外貨(FX)
長引く円高と世界的な金利低迷により、「高金利通貨でスワップポイントをGET♪」なんていう謳い文句もさっぱり聞かなくなりましたが、私は化石のように「高金利通貨でスワップポイント」を続けています。「高金利通貨」は潜在的に円高になる圧力があるので、買うタイミングに関しては新興国株式以上に慎重に、レバレッジは3〜5倍でやっています。
なお、外貨(FX)は、想定元本の額ではなく、FX会社での円貨での換金価値相当の金額で割合を計算しています。
(参考記事)
2011/8/31 為替動向について 〜中長期的に考えた時の円高の3つの理由:円高は止まるのか?〜
http://money-learn.seesaa.net/article/223501517.html

○全体的な観点
2012年は後半に円安と株高が急激に進み、結果として良好な結果となりましたが、ポートフォリオ全体から見ると円高と株安に対する耐性が弱いところが改善の余地が大きいと思っています。この部分をいかに改善していくかが、現在の課題と思っています。キャッシュを多めに持つことが、最大のヘッジで、かつ、あまり普段の生活の中で金融資産の時価の動向を気にしないで大丈夫なように対処をしていますが、もっと良いやり方はあるかもしれません。
先進国債券・新興国債券・海外REITといったところの割合を増やすようポートフォリオの組み替えは検討していきたいと思います。
(参考記事)
・2012/12/18 海外ETFの活用方法 具体的に何に投資し、どのようなポートフォリオを組むといいのか【ETFカンファレンス2012より】
http://money-learn.seesaa.net/article/308499793.html

また、ポートフォリオの中心はETFでのインデックス運用なのですが、インデックスは長期保有でもなかなか10倍・20倍になることはないと思うので、10倍・20倍になることもあり得る、長期保有すると面白そうな個別株あるいは他の何かについても探して組み込んでいきたいという想いはかなりありますが、良い対象が見つかるか、調べる時間や手段が取れるか、によってきます。

繰り返しになりますが、本ブログ本文中において、私の投資スタンスや投資銘柄について十分に記載をしていませんが、ひょんなことから簡単なパワーポイントを作成しておりますので、もしご興味のある方は、ブログ上記に記載の連絡先等からお気軽にご連絡を頂ければ、プレゼント致しますので、よろしくお願い致します。(差し障りありましたらお名前は本名は結構ですが、簡単な自己紹介やご連絡の動機をメール本文にてお教え頂けますと嬉しく思います。)

みなさま、良いお年を!!
来年も笑って1年が終われることを願っております。

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