2011年12月30日

消費税増税とかニッポンの将来とか

いつかは確実に上がる消費税ですが、消費税の引き上げに向け着実に動きが進んでいます。
2011年12月30日付の日本経済新聞で、消費税を2014年4月に8%、15年10月に10%とすることで民主党が案を決定したとのことです。

日経新聞の論調が増税に好意的で、批判的な分析がほとんどなく書かれていることが特に興味深く印象的でした。
記者会見は行わない、記者の質問には徹底して答えない、どのような意思があるのか国民に何を伝えたいのか何も伝えたくないのか一般国民からは分からないドジョウの野田首相ではありますが、消費税に関しては財務省が完全バックアップ体制で進めているという話もあります。

消費税を10%にしたところで、日本の国家債務は増加額が減るだけですし、社会保障が安心十分になるわけでもありません。
日本の閉塞感に対する抜本的な問題解決策は見えませんが、現状を何とか維持するための増税です。

所得税は最高税率を45%にしていく方向です。課税所得に対して、住民税と合わせて55%の負担です。

相続税の基礎控除は現行の5000万円から3000万円に減少する方向です。現在、単純に考えて5000万円以上の相続資産がない遺族は相続税を支払いませんから、日本全体で見れば相続税を納めている人は非常に少数で、4%台で推移しています。これが大よそ6%になるようです(*1)。

既得権益を得るまで辿り着いた高齢者の方は5年や10年は現状維持で生き延びられるかもしれません。
現状を持ちこたえるためでもこれだけ負担を伴うのに、20年後・30年後はどうなるのか。
少子高齢化は確実に進んで行きます。
現在の引退世代でさえ自分たちの年金がきちんと貰えるのか心配だそうです。現在の20代・30代の将来はどうなるのでしょうか。

日本の借金は現在の日本の既得権益層の方々の地位を築き守るためにここまで増えてきた面もあるように思いますが、大声を上げる若い世代は皆無と言えます。
既得権益を守る方はほぼ必ず命を懸けてそれを守ろうとしますが、切り崩す方に命を掛ける人は極めて少数です。
投票率は低位で安定し、組織票で政治家の当落が決まる要因が強いため、政治家はたとえどんな素晴らしい理念があったとしても自分に組織票を入れる既得権益を守るよう配慮します。

日本のために立ち上がろうという志のある人より、ヤバいところからは何とか脱出しなければと まずは我が身を守ろうと思う人の方が圧倒的に多いでしょう。
政策面から、世界から資本や優秀な頭脳や労働力を呼び込もう、日本から突出した人材を多く輩出していこうとか経済の活力やイノベーションを生み出そうという本気度は見えません。
努力して成功した人が報われるというのが公正で、平等な機会を提供するのが公平な社会です。努力してうまくいかなくても意欲と能力があれば再起のチャンスは何度でもあるのがセーフティーネットです。頑張る人が損をして努力しない人が守られる社会だとしたら、もともと意欲のある人でなくて頑張ろうという人はなかなかいないかもしれません。

日本はどのようなビジョンを持ち、国民は何を望んでいるのでしょうか。

(*1)財務省 平成22年度税制改正の大綱 参考資料(5/5)資料6:最近における相続税の課税割合・負担割合及び税収の推移
http://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2010/zei001e.htm




参考記事:
日経新聞2011/12/30付
「消費増税案を民主決定 14年4月8%、15年10月10% 修正で半年先送り」
(記事要旨)
・民主党は29日、税制調査会・一体改革調査会の合同総会を開き、総会に出席した野田佳彦首相(党代表)が2段階で消費税を引き上げる時期をそれぞれ半年遅らせ、2014年4月に8%、15年10月に10%とする案を提示し、消費増税を柱とする税制抜本改革案を了承。増税の地ならしとして、国会議員の定数削減法案を来年1月召集の通常国会に提出することも表明。
・景気動向を踏まえ、実際に消費税を引き上げるかを判断する景気弾力条項については具体的な数値は盛らず、総合的に判断するとした。
・民主党内から消費増税を巡る調整で既に10人規模の離党者が出ている。自民党や公明党は消費増税の協議に応じる構えを示していないうえ、首相が議員定数削減法案の国会提出に言及したことに「一方的だ」と反発を強めている。与党内でも反対論は強まっており、消費増税を実現するための関連法案の行方は予断を許さない。

「高所得層増税を明記 民主税調、最高税率45%に 抜本改正案」
(記事要旨)
・民主党税制調査会が29日了承した社会保障と税の一体改革に伴う税制の抜本改正案は、所得税や相続税で高所得層、富裕層の負担を増やす方針を明記。
・消費増税で負担感が増す低所得層に配慮し、税制による所得の再分配機能を高める狙い。今後は高所得層ほど負担が重くなる「累進性」を高める方向での改正が続く。
・政府内で有力なのは、所得税の最高税率40%を45%に上げ、課税所得3000万円(給与収入3536万円)超の層に適用する案。1500万円超〜3000万円以下は40%とする。約50万人に影響し、税収は約1600億円増。
・相続税は最高税率を50%から55%に上げ、相続財産から差し引く基礎控除も5000万円から3000万円に縮小する。相続人1人あたりの控除も1000万円から600万円に減らす。現在は控除が相続財産を上回る人が多く、全体の4%しか納税していない。改正が実現すれば6%に増える見通し。
・14年からは金融所得に適用している軽減税率10%を、本来の20%に戻すことも既に決めている。金融資産からあがる所得が多い富裕層ほど税負担が軽くなるとの批判に配慮。相続税の見直しとあわせ、格差の固定化を防ぐ意図。

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