2011年02月12日

IFRSによる連結財務諸表の事例・ひな型

IFRSでの財務諸表の具体的な日本での制度適用での事例としては、日本電波工業とHOYAがあります。

IFRSは2010年度3月期からの任意適用が可能ですが、2010年度3月期に正式にIFRSを適用した会社は日本電波工業1社にとどまりました。
日本電波工業のホームページでの2010年3月期決算短信:http://www.ndk.com/pdf/1003-year_ja.pdf
日本電波工業の2010年3月期の有価証券報告書はEDINETでの閲覧になります(閲覧の「有価証券報告書等」⇒EDINETコード「E01807」又は提出者名称「日本電波工業株式会社」で検索⇒提出書類の「有価証券報告書 ‐ 第69期(平成21年4月1日 ‐ 平成22年3月31日」):(EDINETのURL)http://info.edinet-fsa.go.jp/
*EDINETは有報のページにリンクしてもEDINETトップページへ飛ばされますので、上記の通り進みます。

HOYAは2011年3月期の有価証券報告書を国際会計基準(IFRS)で開示する方針が伝えられており、同社のホームページにおいて、先だった2010年3月期のIFRS財務諸表が開示されています。
HOYAのIFRS開示のホームページ: http://www.hoya.co.jp/japanese/investor/d0h4dj0000002a8b.html
HOYAの2010年3期IFRSに基づく連結財務諸表直接リンク: http://www.hoya.co.jp/japanese/investor/IFRS2010j.pdf
HOYA(平成23年1月31日)指定国際会計基準による連結財務諸表の作成に関するお知らせ: https://www.release.tdnet.info/inbs/140120110131022532.pdf

また、連結ソリューションを開発、提供するディーバディーバはIFRS適用の連結財務諸表を自主的に開示しています。
「自らIFRS適用の作業を実際に経験し、業務課題の把握とその解決を実践することで提供する製品・ソリューションの品質向上に務めることが不可欠」として、自主的なIFRS適用に踏み切ったとしています。
ディーバ平成22年6月期 自主適用後連結財務諸表(2010年9月16日発表):http://www.diva.co.jp/ifrs/project/pdf/divaifrs01.pdf
IFRSに対する対応状況や考え方など、IFRSに関する情報を下記のページで発信しいます。
IFRSとDIVA:http://www.diva.co.jp/ifrs/index.html

他には、例えば、三井住友フィナンシャルグループは2010年10月にニューヨーク証券取引所への上場準備資料をIFRSベースで作成し、公表しています。
SECに提出した登録届出書はSECの電子開示システム「EDGAR」で確認できます。
三井住友フィナンシャルグループのプレスリリース:
http://www.smfg.co.jp/news/html/j200211/j200211_01.html


現状では、日本でのIFRSの適用がどうなるか決定していないことも影響してか、準備を進めつつ、本格適用は様子見といった企業がほとんどのようです。
日本の開示制度上での正式適用は、日本電波工業とHOYA以外では下記のような会社での今後の適用が伝えられています。
・住友商事  2011年3月期から
・日本板硝子  2012年3月期から
・SBIホールディングス  2013年3月期から


IFRSでは、P/L(連結損益計算書)・B/S(連結貸借対照表)の名称や様式が変わります。
○B/S名称⇒連結財政状態計算書
資産の部は、流動・固定ではなく、非流動・流動という区分となり、売却目的で保有する資産は別建てとなります。
負債・純資産の部は、資本及び負債となります。
資本は、親会社の所有者に帰属する持分合計と少数株主持分となります。
負債は、資産と同様、非流動・流動という区分となり、売却目的で保有する資産と直接関連する負債は別建てとなります。

○P/L名称⇒連結包括利益計算書
P/Lは継続事業と非継続事業に大きく分かれ、当期利益以降はその他の包括利益となります。
ここで、従来の営業外収益・費用や特別利益・損失という区分はなくなります。

IFRSによる連結財務諸表の開示例のひな型は金融庁により示されています。

続きは下の「続きを読む」をクリックしてお進み下さい。



金融庁(平成21年12月18日)国際会計基準に基づく連結財務諸表の開示例の公表について:
http://www.fsa.go.jp/news/21/sonota/20091218-1.html
開示例PDFへの直接リンクはこちら↓
http://www.fsa.go.jp/news/21/sonota/20091218-1/01.pdf

<B/S(連結財政状態計算書)の様式例>
【資産】
 非流動資産
  有形固定資産
  無形資産
  投資不動産
  持分法で会計処理されている投資
  その他の投資
  繰延税金資産
  非流動資産合計

 流動資産
  棚卸資産
  売掛金及びその他の債権
  その他の投資
  現金及び現金同等物
    (小計)
  売却目的で保有する資産
  流動資産合計
  資産合計

【資本及び負債】
 資本
  資本金
  資本剰余金
  自己株式
  その他の資本の構成要素
  利益剰余金
  親会社の所有者に帰属する持分合計
  非支配持分
  資本合計

 負債
  非流動負債
  社債及び借入金
  その他の金融負債
  退職給付引当金
  繰延収益
  引当金
  繰延税金負債
  非流動負債合計

 流動負債
  社債及び借入金
  その他の金融負債
  買掛金及びその他の債務
  繰延収益
  未払法人所得税等
  引当金
    (小計)
  売却目的で保有する資産に直接関連する負債
  流動負債合計
  負債合計
  資本及び負債合計

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<P/L(連結包括利益計算書)の様式例>
(1計算書方式による場合)
*2計算書方式による場合は、「連結損益計算書」が「連結包括利益計算書」が別々になります。
「当期利益」以下を包括利益まで1つの計算書とするか、「当期利益」より上(損益計算書)と下(包括利益計算書)とするかの相違だと思えば概ね問題ないかと思います。

継続事業
 売上収益
 売上原価
 売上総利益

 その他の収益
 販売費
 管理費
 その他の費用
 営業利益

 金融収益
 金融費用
 持分法による投資利益
 税引前利益

 法人所得税費用
 継続事業からの当期利益

非継続事業
 非継続事業からの当期利益
 当期利益

その他の包括利益
 在外営業活動体の換算損益
 キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値の変動額の有効部分
 純損益へ振り替えられたキャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値の純変動
 売却可能金融資産の公正価値の純変動
 純損益へ振り替えられた売却可能金融 資産の公正価値の純変動
 持分法によるその他の包括利益
 その他の包括利益に係る法人所得税
 税引後その他の包括利益
 当期包括利益合計

当期利益の帰属
 親会社の所有者
  継続事業からの当期利益
  非継続事業からの当期利益
  親会社の所有者に帰属する当期利益
 非支配持分
  継続事業からの当期利益
  非継続事業からの当期利益
  非支配持分に帰属する当期利益
  当期利益

当期包括利益合計額の帰属
 親会社の所有者
 非支配持分
 当期包括利益合計

1株当たり当期利益
 基本的1株当たり利益(円)
 希薄化後1株当たり利益(円)

1株当たり当期利益(継続事業)
 基本的1株当たり利益(円)
 希薄化後1株当たり利益(円)



posted by ASK at 18:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 会計/税金 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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